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[ 2014.05.28 ]

Kickstarterの失敗事例から学ぶ絶対にハズせない3つの成功のカギ


Depression

「クラウドファンディングをやるからには、絶対に目標金額を達成したい!」と思うのは当然ですよね。しかしながら華々しく成功にいたるプロジェクトがある反面、失敗してしまい資金調達できなかったプロジェクトももちろん存在します。いったい、失敗したプロジェクトは何がいけなかったのでしょうか。

今回はアメリカ大手クラウドファンディング「Kickstarter」に投稿された2つの失敗事例を反面教師にして、成功のカギを探ります。あなたがクラウドファンディングに挑戦する際には、参考にしてみてください。

 

「The Kinky Coloring Book」の例



https://www.kickstarter.com/projects/comixguy/the-kinky-coloring-book

成人男性向けの塗り絵本『The Kinky Coloring Book』の出版プロジェクトです。プロフィール動画には制作者のジェームス・コートニー氏自らが出演し、サンプルギフトもプロジェクト内容に沿ったものだったのですが、残念ながら目標金額を集められませんでした。ニッチな出版企画ではあるものの、需要あるターゲットに届けば達成しそうなものですが、何がいけなかったのでしょうか。

 

1.本の主旨が明確でない

ジェームスさんは子供の頃からアニメが好きだったそうですが、「なぜ今この塗り絵本を作るのか」といった必要性の説明とは紐づいていませんでした。イラストがセクシーなだけに、サイトの倫理観に触れて削除されないようソフトな表現にしたのかもしれません。この本が手元に届くことで生活が楽しくなりますよ、という紹介をもっとしなければ、いくら需要があったとしてもサポーターの心には届かないということでしょう。

 

2.動画が長く、テンポも悪い

3分48秒の動画内では「えーっと……」「その、つまり」と言葉に詰まるところが多く、肝心な本を作る目的が語られていません。動画自体も、背景とのバランスを気にせず語り続けるジェームスさんがいるだけで、クリエイティビティに欠けているように感じます。もっとクールに作品紹介ができていれば、サポーターの興味を引けたかもしれませんね。

 

3.自分の情熱を語るだけで、上から目線になっている

ユーザーの気持ちに寄り添わなければ、ひとりよがりになってしまいます。自分の情熱を語るだけでは共感を得られず、「自分とは関係がない企画だ」と思われがち。さらに支援してもらう立場でありながら、ギフトの説明もやや偉そうです。なんだか「欲しいでしょ! 欲しいでしょ!」とあおられているような気持ちになってしまいました。
社会貢献やボランティア、ソーシャルグッドなどの“日の目を見やすい”プロジェクト内容ではないにせよ、もっと謙虚で真摯に、堂々とプレゼンテーションをしてもらいたいものです。

 

「Shobutt Baby」の例



https://www.kickstarter.com/projects/693527737/shobutt-baby

赤ちゃん人形を新しくつくる「Shobutt Baby」開発プロジェクトです。プロフィール写真のプロジェクトオーナーである女性たちは、満面の笑みでとても好印象ですね。ところが、支援者はひとりだけという寂しい結果に終わってしまっていました。なぜこんなことが起きてしまったのか、読み解いていきましょう。

 

1.知り合いに宣伝していない

クラウドファンディングの鉄則である、「SNSなどのツールを使って知り合いに知らせ、拡散・支援をお願いする」という活動を怠ってしまうと、広がりようがありません。このプロジェクトには支援者がひとりしかいないのです。目標金額の約3割は知人・友人から集めることでプロジェクトは成功しやすくなるといわれています。この事例に全く支援が集まらないのは当然かもしれません。

 

2.荒い動画と文章

なにかの間違いに違いない、たった1秒間の動画は論外ですね。これなら掲載しないほうがよかったかもしれません。文章はキャッチコピーがくる部分から本文が始まっていて、無意味な改行がされているため非常に読みにくくなっています。さらに、誤植を発見してしまいました。

Our goal is to get these dolls into every major market buy(by) the end of summer.

これでは本気で応援してもらおうと考えているとは思えませんね。

 

3.イメージ写真の欠如

プロジェクトには、「『セサミストリート』に出てくる赤い体のキャラクター・エルモのぬいぐるみ『Tickle me Elmo doll』は全米で大人気です。しかし、「この大ヒット商品よりも売れる自信があります」と説明されていますが、人形のイメージ写真がまったくありません。アイキャッチ画像が実際の商品なのかと思いきや、「この大きさの男児人形で、ファッション性のあるものは他にありません」と書かれています。本当に制作をしているのか、なんだか怪しい感じがしますね。

 

4.ギフト選択肢の狭さ

ギフトはたったひとつ、「100ドルでこの人形をギフトにします」だけでした。ほかの選択肢がなく、「気になる」「ちょっとだけ応援したい」程度の支援者に対する配慮が一切ありません。そんなにこの人形が素晴らしいのなら、せめて人形をよく見せてくれても良いものです。

 

5.人によっては人種差別を感じる商品

人種はアフロアメリカン(黒人)・ラティーノ(メキシコ系)・コケイジャン(白人)の3種類があるそうです。世界の人口比率の中でも相当な数字を占めている、アジア人を排除してしまいました。ターゲットが全米だったとしても、アジア人比率は低くありません。場合によっては悪い意味で「なぜアジア人がないのか」と感じてしまう人もいるでしょう。

 

成功したプロジェクトは、やるべきことをやっている

当然ですが、上記に挙げた失敗理由は、成功したプロジェクトに当てはまりません。特にこれらの失敗をクリアしている、1つのShootingStar内の成功事例をご紹介しましょう。

漫画で描く東日本大震災“ストーリー311”の第2巻をつくりたい!

story311 スクリーンショット 2014-05-14 18.08.49

http://shootingstar.jp/projects/357

11人の漫画家が実際に東北で取材をし、それをマンガにして書籍化するプロジェクトです。こちらのプロジェクトでは、タイトルですぐに内容が想像できるだけでなく、プロジェクトに携わっている漫画家全員がプロジェクトの拡散に努めています。受け取る側のことを考えた多彩なギフト設定にも、プロジェクトへの情熱が感じられますね。

結果、目標金額の200万円をはるかに超えた、313万円もの支援を集めることに成功しています。

失敗を防ぐにはどうすべきか

今回例に挙げた2つの失敗事例を反面教師にすると、同じ間違いをしないようにするためには大きく3つの注意点があることがわかります。

(1)プロジェクトの内容は明確・明瞭・端的に説明する
(2)画像・動画はきちんと伝わるように作り込む
(3)支援者へは誠実に共感を呼びかけ、積極的に宣伝する

この項目をクリアするために、ひとりでも多くの友人から意見を集めて全体を客観視しましょう。初見の人が率直に感じる短所を真摯に受け止め、内容に反映させると、グッと成功に近付きます。

ぜひ、あなたのプロジェクトを成功させるために全力を尽くしてください。



WRITER この記事を書いた人
さとう 敬子
WRITTEN BY
さとう 敬子
ライター・編集者・翻訳家・アロマアドバイザー。内面から輝く”道徳美容“の提唱者。留学経験を活かした比較文化記事を書くうちにクラウドファンディングの面白さと可能性を知る。成功事例を発見しては楽しむ毎日。
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