HOW TO
[ 2014.06.04 ]

アート×クラウドファンディングは相性ぴったり!成功事例のギフトに学ぼう


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アートで収益を得るには、大きく分けて2つの方法があります。ひとつは「自分の作品を売る」、もうひとつは「依頼を受けて作品をつくる」です。どちらの方法を取るにせよ、制作者自身に大きな実績や知名度が無いと難しいでしょう。

アーティストとして生計を立てるのは、並大抵のことではありません。ですが、突破口が少しでもあれば、道が開ける可能性を秘めています。その方法として近年最も有力視されているのが、スキルやアイデア次第で勝負できるクラウドファンディングです。

今までも無名ながらに、数多くの素晴らしいアーティストにスポットライトを当て、そして作品のマネタイズに成功してきました。もしあなたが、自分の作品を使ってクラウドファンディングに投稿するとすれば…実際はどのようなプロジェクト、ギフトになるのでしょうか。

アメリカの大手クラウドファンディングサイト「Kickstarter」を参考に、アート関連プロジェクトの成功事例を見てみましょう。意外な副産物を得ている制作者もいるようです。

 

卓上サイズのミニ博物館「Mini Museum」

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Mini Museum
調達金額:$1,226,811(約1億2,500万円)Kickstater
https://www.kickstarter.com/projects/2054592112/mini-museum

恐竜の歯やマンモスの毛、貴重な鉱物などが入った「小さな博物館(Mini Museum)」の開発・販促プロジェクトです。オーナーは博物館の学芸員や考古学者などではなく、GeeklabやThinkGeekなどに所属しているプロダクトデザイナーだそう。約35年間コレクションし続けた発掘物を製品に昇華した、ロマン溢れる内容となっています。

■ ギフト(*1)

・[$20] 限定Tシャツ
・[$79] 11種入りミニ博物館とオンラインブック(数量限定)
・[$99] 11種入りミニ博物館とオンラインブック
・[$199] 33種入りミニ博物館とオンラインブック(数量限定)
・[$239] 33種入りミニ博物館とオンラインブック

* KickStarterではPledge(約束)と表記されています。

■ ポイント

オーナーはアーティストではありませんが、「作りたい!」「みんなに伝えたい!」と思ったものを素直にアートに落とし込んだ、魅力的なプロジェクトでした。自身がプロダクトデザイナーということもあり、かなりカッコいい製品となっていますね。

このように、誰にでもアーティストになれる権利があることをKickstarterで証明してくれました。ギフトは数量を限定し、先に支援した人ほど、より安く、手に入れることが出来る設定になっています。目標金額3万8000ドルを大きく上回り、122万ドルもの支援を集めることができました。

 

人気ゲームの世界が浮世絵に!「浮世絵ヒーロー」

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Ukiyo-e Heroes
調達金額:$313,341(約3,200万円)Kickstater
https://www.kickstarter.com/projects/1499165518/ukiyo-e-heroes

ジャパンカルチャーに魅了されたアメリカ人が、アニメ・ゲームの世界を浮世絵にしてしまいました。その名も「浮世絵ヒーロー(Ukiyo-e Heroes)」。「魔里王(マリオ)」や「六万(ロックマン)」など、日本人にとっては馴染み深いキャラクターが、浮世絵の世界で大活躍をしています。アメリカ人にとっても日本人にとっても目新しい、ユニークな作品に仕上がっていますね。

■ ギフト

・[$10] PDF版の塗り絵ダウンロード
・[$40] 高性能プリンター印刷版の作品1点
・[$135] 木版画版の作品1点
・[$200] 自分で木版画を印刷出来るパーティーに参加
・[$1,150] 卸売りパック。木版画版の作品10点

■ ポイント

日本の文化に惚れ込んだイラストレーターのプロジェクトです。アメリカを中心とした各国の日本好きにニッチに響き、多くの支援を集めることができました。ギフトでは、安価品としてプリンター版(ジークレー印刷)を用意しているのが素晴らしいですね。

また、作品を販売したい方用に卸売りパックも用意されています。「みんなで分かち合える」作品の売り方が魅力的でした。目標金額1万400ドルに対し、最終的には31万ドルまで達成しました。

 

快適にパラパラ漫画ができるマシン「FlipBooKit」

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FlipBooKit – Mechanical Flipbook Art and Kit
調達金額:$ 137,567(約1,400万円)Kickstater
https://www.kickstarter.com/projects/1901380976/flipbookit-mechanical-flipbook-art-and-kit

パラパラ漫画が滑らかに再生できるマシン「FlipBooKit」。手回しはもちろんのこと、電動でも動かせるバージョンも用意されています。アナログでどこか原始的なパラパラ漫画も、FlipBooKitにかかればオシャレに生まれ変わりますね。

■ ギフト

・[$43] FlipBookit
・[$66] 電動式FlipBookit
・[$98] ヴィンテージデザインのFlipBookit
・[$120]電動式FlipBookitの3基連携タイプ
・[$3,000] オリジナルデザイン、電動式FlipBookitの3基連携タイプ

■ ポイント

手動、電動、3基連携など、金額に応じて性能がアップするギフト設定はとても秀逸です。お店を経営している方であれば、ぜひインテリアとして飾っておきたくなるのではないでしょうか。手動のFlipBooKitであれば、ひとつ43ドルで手に入るのも魅力的です。目標金額は5000ドルでしたが、最終的には13万ドルもの大金を集めることに成功しました。

 

切り絵デザインの「アートカレンダー2014年度版」

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The 2014 Cut Paper Art Calendar
調達金額:$ 21,625(約220万円)Kickstater
https://www.kickstarter.com/projects/1661567318/the-2014-cut-paper-art-calendar

切り絵作品を12集めてカレンダーにした、「The 2014 Cut Paper Art Calender」。こちらも日本を始め東アジアの文化に魅了されたアーティストの作品となっています。2014年の干支である馬がメインで作られており、日本人から観ても「カッコいい!」「欲しい!」と思わせるデザインです。

■ ギフト

・[$10] ポストカード5枚セット
・[$26] 切り絵カレンダー
・[$110] レーザーカット仕様の切り絵 + 切り絵カレンダー
・[$400] 切り絵の原画 + 切り絵カレンダー
・[$1,000] カスタムメイドの切り絵を制作 + 切り絵カレンダー

■ ポイント

カレンダーという比較的に安価なものなので、作品を手にするのに26ドルで済む、というとても大きな魅力があります。またメインのカレンダーに加えて、安価品としてポストカードを用意しているのも、ユーザー視点に立ったギフト設定と言えるでしょう。

また高額支援者向けに、1名限りで原画を用意している点も、作品に惚れ込んだユーザー向けの素晴らしいギフト設定と言えそうです。やはり遠い日本の文化・絵画タッチは物珍しいのか、カレンダーのギフトを選んだ支援者は235名にものぼりました。主に印刷に使うという目標金額は2200ドルでしたが、最終的には2万ドルまで集まりました。

NIKEのスニーカーをアートに!「MAX100」

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MAX100: The Book Project
調達金額:$ 40,369(約410万円)Kickstater
https://www.kickstarter.com/projects/1111890347/max100-the-book-project

ファンにはたまらない、100ものNIKEスニーカーをアートブックに落とし込んだ「MAX100」の製作・出版プロジェクト。プロジェクトオーナーは、NIKEだけではなくEvernoteやFacebookなどの超有名企業でも活躍しているアーティストです。作品自体をPDF化していたり、iPhoneやiPad用の壁紙にしていたりと、多くの人に行き渡るような工夫が凝らされていました。

■ ギフト

・[$10] デジパック(PDF&壁紙)
・[$25] ポスター + デジパック(PDF&壁紙)
・[$75] 紙箱入りアート本 + ポスター + デジパック(PDF&壁紙)
・[$150] 木製アートパネル + 紙箱入りアート本 + ポスター + デジパック(PDF&壁紙)
・[$650] 学生、デザイングループ向けにプレゼンテーション実施

■ ポイント

多くの人に愛してもらうため、実際の本はもちろんのこと、PDFやiPhone&iPad壁紙用などのデジタルデータ、ポスター、木製パネルなど、様々な媒体にデザインを落とし込んでいます。これなら「少し興味がある」というライト支援者層にも響くようなギフト設定ができますね。目標金額3万ドルに対して、4万ドルの支援を集めることに成功しました。

 

PR効果絶大な、アート×クラウドファンディング

アート×クラウドファンディングは、ギフト設定も容易でPR効果もあることから、相性はぴったり。作品をビジネス展開していく上での、現実的なコネクション作りにもつながることでしょう。

知名度に関係なくチャレンジできるのが、クラウドファンディング最大の魅力です。
あなたがもし自分の作品を世の中に発信したい場合は、ぜひ利用を検討してみてください。



WRITER この記事を書いた人
北野 啓太郎
WRITTEN BY
北野 啓太郎
音楽系ウェブマガジン編集長を経歴し、現在フリーランスとしてライター、映像編集などを行う。過去の経験を活かし、プロジェクト立案のコツ、成功者へのインタビューをおこなっていきたい。
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