COLUMN
[ 2014.06.06 ]

海外クラウドファンディングで成功したユニークなプロジェクト3選


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クラウドファンディングが数々のメディアで注目を浴びるとき、その多くは世間を驚かすユニークな発想のプロジェクトがきっかけとなっています。

メディアに取り上げられ、多くの人の関心を寄せることができれば、当然支援してくれるユーザーが増える可能性は高くなりますよね。では実際に、世間で評判になったユニークなプロジェクトというのは一体どんなものだったのでしょうか?

今回は事例として、アメリカの大手クラウドファンディング「KickStarter」から厳選した3つのユニークなプロジェクトをご紹介します。皆さんがクラウドファンディングで資金を募る際に、参考にしてみてください。

 

Balloon Mapping Kits



https://www.kickstarter.com/projects/1775485688/balloon-mapping-kits

「Balloon Mappng Kits」は、クラウドファンディングの使い方をちょっと変えることで、ユニークさが際立ったプロジェクトです。プロジェクトオーナーは、Public Laboratory for Open Technology & Scienceという非営利団体。DIYが好きな科学者やプログラマーが多く参加しており、「ライセンスフリーでより正確に、誰もが簡単に使えるモノを作りたい」という理念のもと活動しています。

プロジェクトは「Google Mapのような航空写真をアナログな風船で撮影し、今までにない地図を作りたい」という内容です。プロジェクト自体も大変ユニークなのですが、さらに面白いのは支援者が参加資格をギフトで買う、という仕組みでした。

ギフトには参加資格である、風船やカイトが設定されています。撮影機材は送られてこないので、カメラかスマートフォンを持っていることが前提となっていました。支援者は受け取った風船やカイトを飛ばして航空写真を撮影することで、このプロジェクトに参加できるのです。

つまりプロジェクトオーナーにとっては集めたい航空地図を支援者が送ってくれ、支援者にとってはギフトの風船・カイトを飛ばすことで地図作りに貢献できるという、なんともwin-winなプロジェクトだったのです。

確かに自分が飛ばした風船で新しい航空地図を作り出すことができれば、とても面白いですよね。実際にこのプロジェクトは世界中から関心を集め、多くの人に「自分も参加してみたい」と思わせることに成功しました。事実、支援者は463人にのぼり、目標金額の6,200ドルを大きく上回る34,646ドルを達成しました。

 

Oceanic Verses, an opera



https://www.kickstarter.com/projects/MexicoSings/oceanic-verses-an-opera

http://paolaprestini.com/press/

アートに関係するクラウドファンディングのプロジェクトは数えきれないほど投稿されていますが、その中でも多くの人の心を打ったプロジェクトはこちらです。プロジェクトオーナーは、ニューヨーク在住でイタリア出身の作曲家・Paola Prestiniさん。
「こんなオペラを作りたい」という意志をもとに、どんな風に物語を紡ぎ、作曲をしていくかなどが紹介されている、至ってシンプルなプロジェクトです。

注目されたのは、オペラを作りたいと考えるきっかけとなった出来事でした。一見独りよがりなプロジェクトに見られますが、多くの人が「このオペラを観たい」と思わせるストーリーが隠されていたのです。

ある日南イタリアの孤児院を訪れ取材した際、そこにいる少女たちが歌う美しい調べに、Paola Prestiniさんは心を奪われました。「この曲をどう思う?」と聞いたところ「意味はわからないけれどきっと素晴らしい歌に違いないわ。こんなに素敵なメロディなんですもの」と目を輝かせる少女たち。しかしその歌詞は、「畑仕事にでた女性ふたりが見知らぬ男性に襲われ、帰宅した時には子どもを抱えて4人になっていた」…という残酷なものだったのです。

少女たちの純粋さに衝撃を受けたPaola Prestiniさんは、この取材をきっかけに、オペラの構想を思いつきます。崖に立つ女王が彼女の人生について語るというストーリーには、純粋・孤独・愛情・悲しみ、あらゆる人間が抱える苦悩が織り込まれました。ダンテの詩や数種類の言語を織り交ぜつつ、苦しみを表現しながら威厳を失わない、戦いを通して語られるラブストーリー仕立てになっているそうです。

この出来事とPaola Prestiniさんの強い意志、そのクリエイティビティに感銘を受けた188人の支援者により、プロジェクトは10,175ドルもの資金調達に成功しました。そうして、2012年6月23日にはワシントンにあるケネディセンターで、6月26日にはニューヨークのバービカンセンターで公演・大成功をおさめたんだとか。

そのストーリー性はもちろんのこと、洗練されたアーティスティックな発想と技術に、世間はドラマを感じずにはいられなかったのでしょう。

MaKey Makey: An Inovention Kit for Everyone



https://www.kickstarter.com/projects/joylabs/makey-makey-an-invention-kit-for-everyone

百聞は一見にしかず、とっても遊び心溢れる動画をご覧ください。ワニ型クリップを使えばどんなものでもリモコンやピアノ、キーボードにしてしまうという、素晴らしい発明品のプロジェクトです。なんと、プログラミングもコード配線も一切必要なし。USBポートに繋ぐだけで、あらゆるものをキーボードにできちゃうのです。

誰でも使えるそのシンプルな作りと、35ドルで手に入るという安価なギフト設定により、多くの人の関心を集めました。理系の最高峰ともいわれているMITの学生ふたりがプロジェクトオーナーであることも、話題のフックになっていたようです。

彼らはKickStarterにプロジェクトを投稿した理由として「25,000ドルあれば事業が始められるから」と答えていますが、達成金額はなんと驚きの568,106ドルにものぼりました。支援者は11,124人も集まり、予想をはるかに超えた大成功となったのです。

まとめ

いかがでしたか?有名人や芸能人がオーナーでなくても、世間の注目を集められるプロジェクトはたくさん存在しています。重要なのは、作り方と伝え方、そしてやりたいことそのものの斬新さなのです。
皆さんもクラウドファンディングに挑戦する際は、ぜひ支援者の心をくすぐるユニークなプロジェクトを参考にしてくださいね。



WRITER この記事を書いた人
さとう 敬子
WRITTEN BY
さとう 敬子
ライター・編集者・翻訳家・アロマアドバイザー。内面から輝く”道徳美容“の提唱者。留学経験を活かした比較文化記事を書くうちにクラウドファンディングの面白さと可能性を知る。成功事例を発見しては楽しむ毎日。
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