HOW TO
[ 2014.04.14 ]

出版権、差し上げます!あなたの本を世に送り出す最適な方法とは


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本を作りたいと思っているけれど、どうしたらいいのかわからない……。
そんなあなたに朗報です。
海外のクラウドファンディングでは支援の見返りとして“出版権を提供する”というものが大変増えています。
日本においても、今後の出版業界の流れを変えるきっかけになるかもしれない、と多方面から注目されています。

アメリカでは大手クラウドファンディング「KickStarter」を活用して出版した著者たちの粗利が、大手出版社から出版する著者たちの粗利を上回り、すでに業界2位に躍進しているというニュースもありました。
国内でも出版に関するクラウドファンディング事例はありますが、アメリカでは出版する際の選択肢としてクラウドファンディングを活用することが著者の間ですでに一般的なものとして定着しているようです。

今回は国内における本が出版されるまでの通常の大きな流れと必要経費、そしてクラウドファンディングによる新たな出版業界の可能性をご紹介していきます。

本を出版するために必要な経費とは

そもそも本を出版するためには、最低でも印刷代・製本代・紙代がかかります。
あなた自身が書けばいいだけでなく、雑誌や写真集を作る場合は、原稿料や撮影費も必要になってきますよね。
特に雑誌は数ページの企画ごとに予算を組み、編集者がその予算をやりくりしながらモデルを選び、スタジオを手配してカメラマン・デザイナー・ライターに仕事を振って、ようやくページが完成します。
また小説などの書籍であれば、原稿を直すプロである編集者がいなければ良いものは作り出せません。

ですが実際は、出版社を介して作り出す場合と、自費出版をする場合で手法や条件が大きく異なります。

自費出版が書店に並ばない理由

Woman reading in bookstore
出版社とのコネクションがないから、自費出版で……。そう考える方も多いはずです。
しかし自費出版の本は、基本的に書店に並べることが難しいのです。

一般的に、出版社を介して出来上がった本は、「取り次ぎ」と呼ばれる流通会社に運ばれます。
「取り次ぎ」は出版社と書店をつなぐ運搬業を担っています。
つまり、出版社・取り次ぎ会社とあなたという関係がなければ、あなたの本を世に送り出すことができません。
自費出版はこの大きなルートから外れていることになります。

大手出版社は書店ごとに自社専用の本棚を持っており、売り出したい本を目立つように平積みにしてもらえます。
大手出版社のように広告を打つ力もなく、目立つ場所にも置いてもらえず、話題にもならない書籍はほとんどが返品されるだけでしょう。
そんな自費出版による書籍はよほどでもない限り、取り次ぎ会社が扱ってはくれないのです。

つまるところ、各書店には扱い方も置く場所も定まっていないのです。
その結果「取り次ぎ」には自費出版の本は相手にされないという構図ができてしまっています。

「出版権」をギフトにすることで、より現実的に本を売り出そう

Publishing contract
クラウドファンディングを活用して書籍を作るとしても、完成した書籍を世の中に売り出すにあたっては、出版社に協力してもらうことは非常に有効です。
経費(印刷代・紙代・製本代・広告費など)を出版社が出してくれる上、書店などに本を並べてくれます。
万が一あなたの作品が不正に使用された場合は、著作権を駆使して闘ってくれる強い味方にもなってくれます。

では、どのようにして出版社と関係を作ればいいのか。
一つの方法が、クラウドファンディングを通して出版社に「出版権」を売ることです。

出版権というのは、もちろん出版をする権利のこと。
必然的にこのギフトは1つの本に対して1つしか設定できません。

これは出版社の方にとっても、煩わしい著者との交渉がない上に、クラウドファンディングでの反響を見て「売れる」かどうか判断できるので、著者であるあなたと出版社の双方にメリットがあると言えます。

出版権をギフトにした際の金額設定は?

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指標となるのは「印税(原稿料)」です。
支援してくれた金額を出版経費として印税から引く、という形にすれば出版社にとってもメリットが大きく、あなたが執筆する際に原稿料で損をすることもありません。

例えばあなたが、自分で書いた小説を1,280円のハードカバー書籍で世に出したいとしましょう。出版社との交渉次第ですが、最高でも原稿料(印税)は10%程度。
5%を希望したとすると、(1280×0.05)×10000部(初版刷り部数)=640,000円、1万部の本を刷ってもらった場合はこの金額が初版の印税です。

新人作家の小説ならば、初版は数千部ということがほとんどですし、印税は3%前後とも考えられますが、そこはあなたの本の出来と出版社との話し合い次第です。

この場合であれば、たとえば出版権を40万円に設定して販売し、残りの24万円をクラウドファンディングで集める形が考えられます。
「出版権を40万円で差し上げます」というほかに、「完成した本を差し上げます」というギフトが有効です。

支援額は1,280円という予定価格より少し安めの1,000円前後にすれば、応援してくれる人にとってもお得になります。

プロの編集者を唸らせるような素敵な本を考えて、あなたも出版プロジェクト申請してみましょう。
きっと双方に良い結果をもたらす素晴らしいプロジェクトとなるはずです。



WRITER この記事を書いた人
さとう 敬子
WRITTEN BY
さとう 敬子
ライター・編集者・翻訳家・アロマアドバイザー。内面から輝く”道徳美容“の提唱者。留学経験を活かした比較文化記事を書くうちにクラウドファンディングの面白さと可能性を知る。成功事例を発見しては楽しむ毎日。
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