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[ 2014.09.15 ]

クラウドファンディングでもっと自由な作品へ!映画・アニメーション関連の成功事例5選


クラウドファンディングでもっと自由な作品へ!映画・アニメーション関連の成功事例5選

映画やアニメーションの制作には多額の費用が掛かります。そのため、興行的に成功する、DVDや配信が売れる、テレビでの視聴率が取れる等、その費用を回収するための手段を考えておかないといけません。

しかし、この制作費をクラウドファンディングで集めれば、自由に作品をつくることができます。例えば10分程度のショートムービーは、上映や販売が困難なため、企画倒れに終わることもあるでしょう。クラウドファンディングを活用すれば、これも実現不可能ではなくなるのです。

そこで今回は、映画やアニメーションに関連する海外での成功事例を5つご紹介しましょう。あなたがもし何か作りたい映像作品がある場合は、ぜひ参考にしてみてください。

 

クラウドファンディング初のグラミー賞受賞映画「Inocente」



Inocente: Homeless. Creative. Unstoppable
調達金額:$52,527(約530万円)Kickstater

ホームレスの15歳の少女が「アーティストになりたい!」という夢を追う、ドキュメンタリー映画の制作プロジェクト。2013年に行われた第85回アカデミー賞「短編ドキュメンタリー映画賞」を受賞しています。

■ギフト(*1)
・[$10] Facebookページのウォールで「ありがとう!」と叫ぶ
・[$25] 映画本編DVD
・[$50] オリジナルTシャツ
・[$100] 次回作で名前がクレジットされる
・[$250] サイン入りポスター
・[$2,500] ジークレー印刷のアート
* KickStarterではPledge(約束)と表記されています。

ポイント

海外のクラウドファンディングでは、「いち早く」「お得に」「限定品」といった魅力的なギフトを用意する傾向が強く、ユーザーもそれらを購入するという意識が高いです。しかし、本プロジェクトのギフトはそれほど特別感がありません。ホームレスのドキュメンタリーと言うこともあり、購入より支援という意識が強かったのでしょう。

 

アニメーション映画「リトルウィッチアカデミア」続編



Little Witch Academia 2
調達金額:$625,518(約6,300万円)Kickstater

文化庁の若手アニメーター育成プロジェクト「アニメミライ2013」の参加作品として公開された、映画「リトルウィッチアカデミア」続編の制作プロジェクト。魔法に魅せられた少女が魔法育成学校に入学し奮闘する、というストーリーです。世界的に高い評価を得て、クラウドファンディングを活用して後編制作へ挑みました。

■ギフト(*1)
・[$1] リトルウィッチアカデミア 2の壁紙
・[$20] 映画本編とアートブックのダウンロード
・[$50] 映画本編ブルーレイ、アートブックの印刷版
・[$200] 限定品パック(Tシャツ、デスクマット、ポストカードなど)
・[$1,000] ジークレー印刷のアート、映画の台本。
・[$10,000] スタジオ・トリガーへの招待とディナー。オフィスツアー。
* KickStarterではPledge(約束)と表記されています。

ポイント

プロジェクトオーナーは、スタジオ・トリガーという日本のアニメーション会社。「続編は20分を予定しているが、サポートが得られれば15分延長した作品にできる」というメッセージと共にプロジェクトを立ち上げました。限定品など特別なギフトはもちろんのこと、作品そのもののボリュームが増すという魅力が、ファンをさらに加熱させました。この結果、目標金額15万ドルを大幅に超える、62万ドルを集めています。

 

覆面レスラーの恋愛アニメーション「キックハート」



Masaaki Yuasa’s “Kick-Heart”
調達金額:$201,164(約2,000万円)Kickstater

「ちびまる子ちゃん」「クレヨンしんちゃん」など多数の有名作品に携わってきた、日本人アニメーター・湯浅政明氏によるプロジェクト。約10分間のアニメーション短編映画を制作するための資金を集めました。ドMの覆面レスラーとドSの覆面レスラーによる愛の物語です。

■ギフト
・[$1] キックハートの壁紙
・[$15] 標準画質(480p)の映画本編ダウンロード
・[$45] 高画質(720p)の映画本編、PDFデータ(キャラクターデザインなど)ダウンロード
・[$60] 映画本編ブルーレイ、メイキング映像
・[$1,000] ブルーレイ、各種デジタルデータ、サイン入りイラスト、レスラーマスク、Tシャツなど
・[$10,000] プロダクション I.G プライベートツアー、湯浅政明氏らとのディナー、東京への旅費と宿泊費など

ポイント

10分というショートムービーの場合、上映作品にしたり、販売用にするのはなかなか難しいかと思います。クラウドファンディングだからこそ実現できた作品と言えるのではないでしょうか。

 

サンタの会社に就職!?アニメーション「サンタカンパニー」



Santa Company
調達金額:$72,270(約730万円)Kickstater

実写映画・アニメーション・CMなど幅広いムービーを手掛ける、日本人映像監督の糸曽賢志氏によるプロジェクト。自主映画作品としてその制作資金を募りました。サンタ部、プレゼント部、トナカイ部の3つの部署から成る大手企業「サンタカンパニー」のお話です。

■ギフト
・[$1] クリスマスカードのデジタルデータ
・[$10] 標準画質(480p)の映画本編ダウンロード
・[$35] 高画質(720p)の映画本編、PDFデータ(キャラクターデザインなど)ダウンロード
・[$199] オリジナルTシャツ、オリジナルマグカップ
・[$1,000] オリジナルスケッチ、サイン入り台本
・[$10,000] 映画ディレクター達とのディナー、日本の旅を撮影・編集した映像をプレゼント

ポイント

プロジェクトページ内のギフト一覧表を見れば、どの金額で何が貰えるのかが一目瞭然になっています。ストレッチゴールも設定されていて、支援者の心を掴みやすい工夫がされていますね。ギフトを沢山用意したい場合はぜひ参考にしたいプロジェクトです。

 

ジャズの帝王、マイルス・デイビスの映画「Miles Ahead」



Join MILES AHEAD – A Don Cheadle Film
調達金額:$343,496(約3,500万円)Indiegogo

映画「ホテルルワンダ」「アイアンマン」「フライト」で知られる俳優ドン・チードルが、ジャズ界の帝王であるマイルス・デイビスの映画制作のためクラウドファンディングを活用しました。

■ギフト
・[$55] オリジナルiPhoneケース
・[$1,250] 1990年のクラシックポスター
・[$2,500] サイン入りトランペット
・[$7,000] エキストラとしてジャズクラブシーンへ出演
・[$8,500] ドン・チードルとLAでゴルフが出来る権利
・[$15,000] 共同プロデューサーとしてクレジット、撮影の現場へ招待

ポイント

有名人のプロジェクトということで、他では真似できないプレミアムなギフトが多数ラインナップされています。一般人にはなかなか用意できない内容ですが、有名な方と共同でプロジェクトを行う場合は参考になるでしょう。

 

まとめ

映画やアニメーション関連のギフトはバリエーションを豊富にするのが難しく、最後のマイルス・デイビスを除き、どのプロジェクトも似たようなギフトが用意されています。

つまり、このカテゴリーで資金調達に成功するには、ギフト以外での差別化が重要だと言えるでしょう。プロジェクトを立ち上げる前の話題作り、開始直後の勢い、ニュースサイトでの情報掲載など、色々なプロジェクトを目立たせる切り口を考える必要があります。

ShootingStarブログでは、他にもクラウドファンディングの成功事例をまとめた記事がたくさん掲載されています。ぜひそれらと見比べて、あなたのプロジェクトにぴったりなロールモデルを探してみてください。



WRITER この記事を書いた人
北野 啓太郎
WRITTEN BY
北野 啓太郎
音楽系ウェブマガジン編集長を経歴し、現在フリーランスとしてライター、映像編集などを行う。過去の経験を活かし、プロジェクト立案のコツ、成功者へのインタビューをおこなっていきたい。
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